2009年10月21日

さまよう刃

 
 
 
 
映画館に『さまよう刃』を見に行ってきました。
 
 
 
そこまで、大規模な番宣をしてないから、
どんな映画か知らんって言う人も多いと思うねんけど、
原作は、俺の好きな東野圭吾の同名の小説。
 
ストーリーは、寺尾聰演じる長峰重樹が、
カイジとアツヤっていう2人の若者に、一人娘の絵摩を、
レイプされて殺されてしまい、娘の仇を討つために、
復讐の鬼と化すっていう、なんともドロドロしたストーリー。
 
結局、長峰重樹は、アツヤを殺すことには成功するんやけど、
その事件がきっかけで、自分も指名手配されることになって、
カイジを殺す直前で、自分が警察に銃殺されて、復讐できずに終わるんよね。
 
 
 
原作では、このカイジとアツヤの2人が、
どうしようもなく救えない奴等として描かれていて、
読んだ後に、すごくやりきれない気持ちになったんよね。
 
正直、この作品が映画化されるって聞いて、
ミステリーでも、もうちょっと読みやすいって言うか、
見やすい作品があったんじゃないかなぁ、って思った。
 
 
 
で、映画はどうやったかっていうと、
原作では、絵摩がレイプされて殺されるまで、
重樹がどれぐらい絵摩を愛していたかって言うのとかが
描かれてるんやけど、
 
映画では、それがだいぶ省略されていて、
いきなり絵摩が殺されるところから始まるんよね。
 
もともと原作がかなりボリュームのある作品やから、
映画の時間枠に収めるのは、厳しいもんがあると思うけど、
このシーンをもうちょっと詳しくやれば、
原作が持つ、ドロドロ感をもっと出せたかなって思うんよね。
 
 
 
ただ、寺尾聰の迫真の演技からは、
娘を殺された無念さや、娘を殺した奴等に対する憎悪などが、
スクリーンを通して、すごく伝わってきてた。
 
刑事役の竹野内豊も、刑事として
殺人犯の長峰重樹を追いながらも、長峰の殺人の動機に同情して、
自分のやっていることは本当に正しいのかと葛藤するシーンも、
とても良かったと思う。
 
キャスティングに関しては、文句無しやね。
 
 
 
まあ、全体的に期待してたよりは良かったんで、
その辺は満足してるんやけど、こんなダークな映画を見た後やから、
次はもうちょっと楽しい映画を見たいもんやわ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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