2012年7月30日

”男前”永井が、日本をベスト8に導いた



日本10モロッコ


スペインに勝ったチームなら、モロッコにも普通に勝てるやろって思ってたら、
なかなか手強い相手やった。

まあ、モロッコの監督のピム・ファベークは日本を知り尽くしてるから、
よくよく考えれば、周到な日本対策の前に、
苦戦する事は予想できてたけどね。

それにしても、このオランダ人のおっさんは、
ことあるごとに日本と対戦するチームの相手ベンチにいるイメージがあるわ。

韓国といい、オーストラリアといい…



先日対戦したスペインは、ボールを繋いで攻めてきたけど、モロッコは、
ボールを奪ったら、すぐに最前線のアムラバトに放り込むというアプローチで、
日本のゴールに迫ってきたね。

ロングボールを入れる選手に早めにプレスを掛けられれば良かったんやろうけど、
スペイン戦の激闘から中2日ということもあってか、
前線の選手の動きがあまり良くなく、簡単にロングボールを放り込まれてしまい、
押し込まれる展開が続いたね。

ただ、モロッコも、試合の主導権は握っていたものの、
ペナルティエリアに良い形で侵入したのは、アムラバトのシュートを、
酒井高徳が体を張ってブロックしたシーンぐらいで、
ミドルやロングレンジのシュートが中心という、確率の低い攻撃に終始してた印象。

2011-2012シーズンのリーグアンを制したモンペリエの司令塔・ベルアンダがいれば、
もっとアタッキングサードでの崩しのアイデアが豊富になってたんやろうけど、
どういう理由かはわからんけど五輪には出場していないみたいやし、
これは日本にとってラッキーやったね。

対する日本は、前半の終盤になって、セットプレーから得点の匂いが漂い始めたね。

モロッコのセットプレーの守備は、ちょくちょくニアが空く傾向があって、
そこに鈴木や吉田が走り込んで上手く合わせたシーンがあったけど、
どちらもゴールを奪うまでには至らなかった。

ここでゴールを奪えてたら、この後の戦いを楽にできたんやけどね。



スコアレスで前半を折り返し迎えた後半。

前半に比べて、お互いに間延びして、スペースが出来始めたこともあってか、
徐々に日本が試合の主導権を取り戻してきた。

モロッコは、中盤のディフェンスが機能せずに、清武や永井のドリブルに対し、
ズルズルとディフェンスラインを下げて対応する場面が目立ったね。

そして、試合の流れが完全に日本に傾いたのは、モロッコの選手交代やった。

後半27分にアムラバトに替えてナジャハっていう選手を投入したけど、
この交代は悪手やったと思うね。

前線でターゲットマンとして攻撃の起点になり続けてたアムラバトを替えたせいで、
前線でボールが収まらなくなって、チームバランスが明らかに崩れたからね。

この交代の後、清武や山口に決定機が訪れたけど、これを決め切る事ができず、
「このまま引き分けかな」と思ってたら、清武の裏へのパスに抜け出した永井が、
ループシュートを決めて、後半39分に遂に均衡を破った!!

永井は、その前のヘディングの競り合いの場面で、
簡単に競り負けてたので、「体力的にきついみたいやから、
替えた方がいいんじゃないか」って思ってたんやけど、
まさかその永井がゴールを決めるとは思わんかったね。

スペイン戦の時の大津と言い、俺が「ダメだな」と思った選手は、
どういうわけか次の瞬間ゴールを決めてたりするな。

この調子やと、俺が「日本はダメだ」って思いながら試合を見続けてたら、
案外メダル取れたりしてな。



後半ロスタイムにバタバタする場面があったものの、
なんとか試合をクローズし、スペイン戦に続いて2連勝。

シドニー五輪以来のベスト8進出を決めました!!

五輪予選の時からこのチームの試合を見てきて、
その頃は予選リーグを突破するなんて思わんかった。

次戦のホンジュラス戦は、決勝トーナメントを見据えての戦いができるから、
選手起用も含め、スペイン戦やモロッコ戦で出来なかった事を試して欲しいね。

と、言いつつ、本心は、ここまで出場機会の無い、
宇佐美のプレーが見たいだけやねんけども…



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2012年7月29日

まさか勝ち点1でOKなんて思ってないよな?



ガンバ大阪11ヴィッセル神戸


TV画面に西野監督が映る度に、すぐに神戸の監督だと認識できないのは、
ガンバが降格圏に低迷していて、そのチームを松波が率いている現実を直視できずに、
西野監督と共に築いた、過去の栄光にすがりついているからなのかもしれない。

もし、ガンバがもう少し上の順位にいて、このカードを迎えられたら、
西野監督との再会を懐かしむ事もできたんやろうけど、
今は、自分達の事で精一杯になってて、そんな余裕なんて無いんですわ。

それに、こんなガンバの戦いぶりを西野監督に見られる事に、
若干恥ずかしさを感じているところがあったので、
あんまり戦いたくなかったっていう気持ちもあるしね。

来年対戦する時は、西野監督が率いる神戸との試合を、純粋に楽しんで見たいから、
そのためにも今年、J1に絶対残留せなアカンね。



前半で既にユニフォームが汗でビショビショになっている選手達を見てると、
エアコンのきいている室内でTV観戦しているはずの、
こっちまで暑くなってくる感じやった。

まあ、ホムスタや日産、大分あたりは熱が逃げにくい構造になってるから、
どうしても夏場は過酷なコンディションの試合を強いられてしまうよね。

こういう夏場での試合は、体力的な負荷の少ないセットプレーで得点を奪えれば、
その後の戦いを楽にすることができるんやけど、
あろうことか、前半から不必要なファウルでセットプレーを与えるガンバ守備陣。

鹿島時代からガンバの脅威だった、野沢→田代のホットラインで、
何度もガンバのゴールマウスを脅かされたけど、辛うじて得点を許さなかったね。

対するガンバは、倉田が時折良い動きを見せるものの、
ドリブルで単騎突撃していくだけで、連動した崩しはほとんど見られず、
効果的な攻撃は少なかった印象やね。

特に、二川の消えっぷりは、先日のU-23のメキシコ戦での、
宇佐美を彷彿とさせるものがあったわ。



後半に入ると、ガンバにもセットプレーのチャンスが増え始めたね。

ファウルで得点は認められなかったけど、
遠藤のCKが直接ゴールマウスに吸い込まれたシーンあたりから、
セットプレーで得点の匂いが漂い始めたと思う。

そして、後半24分に生まれたガンバの先制点は、やはりセットプレーから。

遠藤がCKを素早くリスタートし、フリーで受けた二川は、
一度トラップを乱すものの、前に持ち出してシュート。

これが大久保の足に当たってコースが変わり、ゴールマウスに吸い込まれた。

ここまで目立たなかった二川のゴールが決まった後に、TV画面に映った、
西野監督の苦虫を噛み殺したような表情が印象的やったわ。



でも、この8分後に、神戸の奥井のクロスから、
大久保のボレーシュートが決まり、試合を振り出しに戻されてしまった。

奥井のクロスをニアで後ろに逸らしてからの大久保のボレーという、
敵ながら見事な崩しやったけど、俺はその前の藤春の守備を批判したい。

左サイドで奥井と縺れて転倒した藤春は、
主審にファウルをアピールするも、これをとってもらえず、
奥井に左サイドを抜け出され、得点に繋がるクロスを上げられてしまった。

でも、この日の主審の廣瀬さんは、
前半から、多少のコンタクトは流し気味で笛を吹いてたので、
あれぐらいのチャージでファウルを取ってもらえない事ぐらい、
頭に入れとかなアカンわ。

あそこは、一回転倒してもすぐに起き上がって、
体を張って止めに行くぐらいの気概を見せて欲しかった。

でも、それどころか、失点に絡んだ事で集中が切れたのか、
その後のプレーが随分雑になったように見えたのが、あまりにも残念やったね。



次節は万博で大宮との対戦。

残留するために、勝ち点を取っておかなければならない相手との対戦が続くけど、
ここ3カ月以上、ホームで勝ち星が無いのが気掛かりなところ。

まあ、神戸に引き分けた事を、「連敗が止まった」と、
無理矢理前向きに捉えて、久々のホームでの勝利を達成して欲しいね。

そして、お互い崖っぷちの状況で迎える大阪ダービーに弾みをつけて欲しいと思います。



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2012年7月27日

やはりジャイアントキリングはサッカーの醍醐味だ



日本10スペイン


FIFAランク1位。

現在のサッカーの潮流を作っていると言っても過言じゃないスペインとの対戦。

試合前は、負けても次の試合に繋がる試合ができればそれで良いと思ってたし、
もし勝ち点を1でも奪う事ができたら、十分合格点と考えていたのに、
まさか勝つとは思わなかった。

ニュージーランド戦、ベラルーシ戦、メキシコ戦の戦いぶりを見ても、
とてもスペインに勝つチームやとは思えなかったし、
五輪予選の時から、この世代の代表の試合を見続けてきた人ほど、
この結果に驚いているんじゃないだろうか。

こういうジャイアントキリングを見ると、アトランタ五輪でブラジルに勝利した、
“マイアミの奇跡”を連想するけど、マイアミでブラジルと試合した時は、
幾度も訪れるピンチを凌ぎきっての勝利やったから、“奇跡”と称された。

でも、この試合での日本は、スペインに1人退場者が出たとはいえ、
堂々と渡り合っての勝利やったから、“奇跡”と呼ぶには相応しくない。

「じゃあ、この歴史的勝利を何と呼べばいいねん」ってなるけど、
そこらへんのネーミングセンスは、優秀なジャーナリストさん達に期待しましょう。



あまり強そうに見えない水色のユニフォームを身に纏ったスペインに対し、
前線からの連動したプレスと、きっちりと守備ブロックを形成する守備を使い分け、
スペインに決定機をさほど作らせず、非常に上手く試合に入った印象の日本。

ただ、あまり強く見えないっていうのは、あながち間違ってなかったようで、
スペインと聞くと、赤いユニフォームを身に纏って、
先日行われたユーロを、他を寄せ付けない強さで制したチームを想像するけど、
この試合で日本が対戦しているのはU-23のスペイン。

A代表のように、中央突破を警戒されていても中央を崩し切るような連動性は見られず、
時折、オーバーエージのマタが個人技で権田の守るゴールを脅かすけど、
完璧に日本のディフェンスが崩されたっていうシーンは無かったね。

ユーロでブレイクした左SBのアルバも、
欲しいタイミングでボールが貰えないシーンが多くて、
イラついているように見えたしね。



対する日本は、永井、清武、東の3人のスピードを活かしたカウンターで、
何度かマンUの正守護神・デ・ヘアの守るゴールを脅かしていたね。

そんな日本の前線の中で、ボールがイマイチ足につかず、
攻撃の流れを止めているなと思っていたのが大津やったんやけど、
その大津がCKから値千金の先制ゴールを決めるんやから、サッカーは奥が深いわ。

さらに、前半終了間際には、裏に抜け出そうとした永井を、
ユニフォームを引っ張って倒したイニゴ・マルティネスが退場になって、
日本が数的優位に立つというオマケ付き。

一発レッドはちょっと厳しい判定かなと思ったけど、
日本としては、願ったり叶ったりの状況で、前半を折り返すことに成功したね。



1点リードで迎えた後半は、頭から大津に替えて斎藤学を投入。

後半に入っても、相変わらず試合の主導権はスペインが握ってはいたけど、
数的優位を活かして、カウンターで決定機を作る回数が前半に比べて増えたね。

このチームは、自分達が試合の主導権を握って攻撃をすると、
どうしても単調になってしまう傾向があるけど、
相手に主導権を渡して、カウンターを狙う戦い方は得意みたいね。

まあ、この戦い方って、関塚さんが指揮していた頃の川崎の十八番やから、
当然っちゃ当然なんやけども。

ただ、何度も訪れる決定機を、清武と永井が決め切れず。

さらには、交代で入ってきて、さっそくイエローを貰った斎藤が、
無暗にスライディングタックルを連発するもんやから、
下手したら数的優位をフイにして、最悪同点に追いつかれんじゃないかと、
ヒヤヒヤしながら試合を見てたわ。

でも、幸いそんな俺の心配は杞憂だったようで、
後半40分あたりから、上手い具合に時間を使って試合をクロージング。

スペイン相手に勝ち点3を獲得しました!!



なんか、スペインに勝ったおかげで、
次戦のモロッコ戦が俄然楽しみになってきたわけやけど、
この勝利で、日本は警戒の対象になったやろうから、
あまり浮かれずに、残りのグループリーグの2試合に臨んで欲しい。

まあ、試合後の扇原のインタビューを聞くと、
「この勝利は忘れて」みたいな事を言ってたから、
慢心みたいなものは無さそうやし、大丈夫やとは思うけどね。

なんか、今までのU-23とは違うチームを見ているようで違和感が凄いけど、
この調子でいけるところまで行って欲しいね。



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2012年7月26日

松波さん、あなたも困ったら3バックなのね



ガンバ大阪13柏レイソル


西野監督時代もお馴染みだった、“困った時の3バック”が、
今季初お目見えとなった、ナビスコカップの準々決勝1st leg

まあ、西野さんの場合は、
さらに困った状況に陥るっていうのがオチやったけど、今の困った状況は、
西野監督時代のそれとは比べ物にならないぐらい深刻やからね…。

とは言え、リーグ戦で17位と降格圏に沈み、
否応にもJ1残留に向けての戦いに集中せざるを得無い中、
ナビスコカップで新しい布陣をテストしてみるっていうのは、
良いアイデアやったと思う。



前半は、先月のリーグ戦での柏戦と比べて、守備も大きく乱れず、
上手く守れていたと思う。

まあ、ネルシーニョの頭の中に、ガンバが3バックでくるという想定が無くて、
効果的な攻略法を見出せてなかっただけっていうのもあったやろうけど。

守備を重視して試合に入ったっていうところは、先日のマリノス戦と同じやったけど、
この日は中盤を厚くした事で、ボールの預け所が増えたし、
佐藤の1.5列目起用で、いつもと違う場所に攻撃の起点が作れてたから、
カウンターで何度か良い形を作る事が出来てたと思うね。

でも、佐藤には、あのドフリーで裏に抜け出したシーンは決めて欲しかったけど。



この日は、マリノス戦のような、前半終了間際での失点を犯すことなく、
スコアレスで前半を折り返し、迎えた後半。

ハーフタイムにネルシーニョから3バック攻略法を伝授された柏の選手達は、
すぐさまピッチでそれを実践。

CBのサイドのスペースを上手く活用する事で、CBをサイドに引き摺りだし、
中が薄くなってできたスペースを、走り込んできた選手に使わせる。

まさに、ガンバの1失点目はこの形からやった。

ただ、このシーンで秀逸だったのは、ヒールでシュートを決めた工藤でも、
工藤にパスを出したレアンドロ・ドミンゲスでもなく、
レアンドロにワンタッチでボールをはたいた、那須だったね。

敵ながら見事な崩しやったと思うわ。



1点ビハインドの状況で、ガンバは佐藤とパウリーニョに替えて、
阿部とレアンドロを投入。

練習試合を見た人の感想では、レアンドロのコンディションは、
まだ上がってないという話。

確かに、そういう傾向は見られたけど、
新加入の割に周りも良く見えてるし、期待できるんじゃないかと思ったね。

でも、佐藤と同じで、ドフリーで裏に抜け出したシーンは決めて欲しかったけど。



1点ビハインドのまま後半30分になり、松波は倉田に替えて、佐々木を投入。

この交代に伴い、4バックにしたけど、
結果的にこの采配が墓穴を掘ってしまう事になってしまった。

この交代の直後の後半31分、レアンドロが右サイドからドリブルで切れ込んで、
左足でシュートを放つと、これがゴールマウスに突き刺さって、痛恨の2点目を献上。

明神が既にイエローを1枚貰っていたことで、
ファウル覚悟で止めにいけなかったのが痛かったね。

それにしても、あの体勢から利き足じゃない方の足で、
ニアサイドにあんなに強いシュートを打てるとは、やっぱりコイツ化け物だな。



その後、CKから丹羽のヘッドで1点差に迫るけど、
後半ロスタイムに、カウンターから、またレアンドロに決められ万事休す。

ホームアンドアウェー方式の決勝トーナメントで、
ホームで3失点を喫しての敗戦やから、
事実上、敗退は確定したものと考えていいやろうね。

まあ、試合前から勝ち上がる見込みは低いのは覚悟してたけど、
一応、2nd legは日立台に参戦予定なので、
ちょっとは楽しみを残しておいてほしかったなっていうのが本音やわ。



次戦は、アウェイで神戸戦。

橋本、高木だけじゃなく、西野監督までもが、
今度は敵として戦うことになるけど、これまでに何度も書いているように、
そんな事に感傷的になっている余裕は、今のガンバにはありません。

あまり相性の良いとは言えないホームズスタジアムやけど、
なんとしても勝ち点を拾って帰って来て欲しいね。




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2012年7月22日

2回、メキシコのクオリティを上回っただけで勝ってしまった



日本21メキシコ


五輪本番前、最後のテストマッチの相手は、
先日行われた、トゥーロン国際で優勝したメキシコ。

ニュージランド戦やベラルーシ戦の戦いぶりを見る限り、
苦戦は避けられないやろうなと思って試合を見始めたら、
前半開始早々に、元PSVのサルシドのパスミスをかっさらった永井が、
右サイドの清武に展開し、グラウンダーの折り返しに走り込んだ東が決めて、
あっさりと先制してしまった。

この試合は、水曜日のベラルーシ戦と同じ、
ノッティンガムのスタジアムで開催されたけど、
ベラルーシ戦の時は雨が降っていたこともあり、芝がスリッピーで、
ボールが走りやすかったけど、この日は晴天やったから、
ボールの走らない粘着質の芝に両チームとも手を焼いていた。

そういう意味で、日本の先制点に繋がるミスを犯したサルシドは、
この芝の最初の被害者になってしまったということやね。



しかし、1点ビハインドになって目が覚めたのか、メキシコはここから本領発揮。

小気味の良いパスサッカーで日本の守備陣を慌てさせたかと思えば、
連動した前線からのプレスで高い位置でボールを奪い、
ショートカウンターを炸裂させるなど、あっという間に試合の主導権を握ってしまった。

対する日本は、ボールの取りどころが定まらないうえ、
扇原と山口のダブルボランチの所からほとんど展開できず、苦しい展開を強いられたね。

それでもなんとか持ち堪えていたけど、
前半39分に、ファビアンに豪快なミドルシュートを決められ、
試合を振り出しに戻されてしまった。

ワンタッチで速くボールを動かしながら、
あれだけ抑えたミドルをゴール隅に打たれたら、ディフェンスとしてはお手上げやわ。

敵ながら天晴なシュートやったね。



タイスコアでハーフタイムに突入し、迎えた後半頭から、
関塚監督は、宇佐美に替えて、斎藤学を投入。

ベラルーシ戦で、周囲との連携が不十分ながらも、所々で光るプレーを見せていただけに、
この試合で宇佐美に頑張って欲しい気持ちもあったけど、
こういう防戦一方の展開の試合になった時に、貢献度が低いのは相変わらず。

前半は、「本当に試合に出てたのか?」と言いたくなるぐらい、試合から消えてたから、
この交代は妥当やったと思うわ。



ただ、斎藤の後に、山村、大津と投入したものの、
メキシコペースの試合展開は変わらず。

対するメキシコも、勝ち越し点を奪いに、ベンチスタートだったドス・サントスを投入し、
権田の守るゴールマウスに攻め込んだけど、最後の局面の精度を欠き、
勝ち越し点を奪うまでには至らなかった。

W杯とかの他の国際大会でメキシコを見てても思うけど、
こういう詰めの甘いところがあるから、
良いサッカーをするチームから、強いチームになれないんやろうなって思ったね。

そんな事を考えながら、このまま1-1で引き分けかなと思って試合を見てたら、
後半42分、ロングボールに杉本が競り合い、こぼれたボールを、
大津が豪快なボレーでゴールネットに突き刺し、日本が勝ち越し!!

なんでこんな難しいシュートを決められんのに、ニュージーランド戦や、
ベラルーシ戦で、あんな簡単なのを外してたのかは謎やけど、
少なくともこのゴールを決めた事で、良い感触で本大会を迎えられそうやね。

あと、東との交代でピッチに入ってから、すぐに得点に絡んだ杉本は、
本当に“持ってる”選手かもしれない。

本大会で結果を残すには、こういうラッキーボーイ的な選手の存在が必要やから、
大いに期待したいところやね。

くれぐれも、「親善試合で運気を使い果たしました」とかはやめてくれよ。



正直、内容的に褒められた試合では無かったけど、本番前の最後の試合を勝って、
良いイメージを持って五輪に臨めるのは、ポジティヴな要素やと思う。

初戦のスペインは現時点で世界最強の国。

勝てる見込みは薄いやろうけど、五輪でスペインと試合をしたっていうのが、
今後のキャリアに於いて、大きな意味を持ってくると思う。

選手達は全力でスペインにぶつかって、
今後のキャリアに必要な“何か”を掴んできて欲しい。

その“何か”と一緒に、勝ち点も得る事ができればベストやろうね。




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2012年7月19日

本大会の足音が聞こえないテストマッチ



日本10ベラルーシ


五輪初戦のスペイン戦を1週間後に控え、
五輪開催地のイギリスで行われる最初のテストマッチ。

先日のニュージーランド戦に召集されなかった、
宇佐美、酒井高徳らの海外組がスタメンに名前を連ねているのを見て、
期待のボルテージが上がってきた…と、言いたいところやけど、
残念ながら、この試合を見てもそういう気分になれなかったのが正直なところ。

それでも、久し振りに宇佐美のプレーをじっくりと見れたのは、
ガンバサポ的に良かったけどね。

左サイドからドリブルで中に切れ込んでくる動きは相変わらず鋭いし、
右サイドから切れ込んで、右足のアウトサイドで出したパスは、
彼らしいアイデアやったと思うわ。

でも、このチームでプレーする機会が少なかったからか、
周囲との連携がイマイチで、実力を発揮できてたとは言い難かった。

この辺の問題をどう解決するかが、関塚さんの腕の見せ所やと思うわ。



この日の対戦相手のベラルーシは、日本陣内で無暗にボールを追い回す事はせず、
DFラインを低めに保って、守備のブロックをしっかりと作ってきたね。

失礼な話、ベラルーシの選手は1人も知らんかったけど、
無名とはいえ、あれだけの大男達にゴール前を固められたら、こじ開けるのは至難の業。

そんなベラルーシの守備陣を打破するために、左サイドで細かくボールを繋ぎ、
右サイドへの展開というアプローチでチャンスを作ろうとした日本。

ただ、スペースの無い状況で思うようにパスが繋がらないうえ、
肝心のサイドチェンジのパスも精度を欠いているとくれば、
必然的に攻撃がグダグダになってしまうよね。

まあ、個の力で日本が上回っていたから、
なんだかんだで試合の主導権は握る事ができていたけど、
決定的なシーンは相変わらず決め切れないし、
「ニュージーランド戦の後半ロスタイムで何を学んだんだ?」って言いたくなるような、
自陣でのミスも見られて、自分達で試合を難しくしていたね。



スコアレスで前半を折り返し、迎えた後半。

なんと、ここで日本は6人も選手を交代。

五輪本番まで、テストマッチはあと2試合しか無いっていう状況やから、
本番を想定したシチュエーションで試合をやんのかなと思ってたのに、
フル代表の国内合宿では、大学生相手に行うようなことを、
わざわざ五輪に出場するチーム相手に行うなんてナンセンスやわ。

案の定、選手が大幅に入れ替わったせいで、さらに連携が拙くなってしまったしね。

まあ、後半36分に、杉本がゴールを決めて、日本がようやく先制点を挙げたけど、
この試合で日本に訪れた決定機の数から言えば、
3,4点入っていてもおかしくなかった。

スペイン相手には、こんなに何回も決定機は訪れへんやろうから、
もっと1回のチャンスを大事にしてほしいね。



ニュージーランド戦、ベラルーシ戦と、
満足のいくパフォーマンスじゃなかったから、
「本大会に向けて期待できるか?」と聞かれると、
首を縦に振るのは難しいところではあるけど、
泣いても笑っても、本大会までに残されたテストマッチはあと1試合。

メキシコ戦を、内容・結果ともに実りあるものにして、
7月26日のスペイン戦を迎えてほしいと思います。




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2012年7月15日

いつの間にかガンバ大阪の為のものではなくなった万博劇場



ガンバ大阪12横浜F・マリノス


「攻撃的に戦うと大量失点し、守備的に戦うと点が取れない。」

今季のガンバの戦い方を言い表すとこんな感じやと思う。

ここ3試合、前半に大量失点していることを教訓に、
リスクを冒さない戦い方を選んだこの日のガンバは、後者やった。

ショートパスを中盤で引っ掛けて、カウンターを食らう事を恐れたガンバは、
奪ったボールを、早めに佐藤に当てるというアプローチで、
飯倉の守るゴールマウスに攻め込んだけど、
栗原・中澤という、新旧日本代表のCBコンビ相手に、
去年までJ2でプレーしていた佐藤では歯が立たないのは、
5月の日産での試合で立証済み。

前線に入れたボールも簡単に跳ね返されて、
狙っていた形で攻撃の起点がほとんど作れなかった。

対するマリノスも、そこまで攻撃陣が機能しているとは言えず、
前半は、どちらの流れでもない試合が淡々と続いてる感じやったね。



そんな試合の均衡を破ったのは、やはりセットプレー。

マリノス相手にセットプレーの守備を行う際は、
中澤、栗原、谷口と、空中戦に強いメンバーに目が行きがち。

そんなガンバの守備陣の意識の裏をかいて、
ペナルティエリアで上手くフリーになった富澤を、
名手・中村俊輔が見逃すはずも無く、中央で合わされて、
この日も先制点を献上。

おそらく武井は、ニアで遠藤が触ると思って、ジャンプしなかったんやろうけど、
最低でも競りに行くべきやったね。

それにしても、先制点を奪われるのが嫌やからこんな戦い方を選んだのに、
それでも先制点を奪われるなんて、もう何て言ったらいいのか…



1点ビハインドで迎えた後半。

まずは同点に追いつかなければいけないという状況で、
またしてもピッチから二川を追い出した松波。

冷遇もここまで来ると、松波は二川の事が嫌いなんじゃないかと、
邪推したくなるよね。

案の定、ガンバは攻めの形を見出せなくなり、マイボールになっても、
マリノスの守備ブロックの外をなぞるだけのボール回しに終始する始末。

このまま1-0で負けかなと思ってたら、
後半42分、明神がゴール前で粘って、左サイドに流したボールを、
交代出場のパウリーニョが個人技で持ち込んで、左足一閃。

土壇場で試合を振り出しに戻す事に成功したね。



マリノスはここ2試合、終盤での失点で、勝ち試合をドローに持ち込まれているから、
このゴールで、マリノスの選手に悪いイメージを与える事ができた。

ガンバとしては、これまでの試合で、追いかける展開の試合は何度もあったけど、
どうしても奪えずにいた同点ゴールを、この試合では奪う事ができた。

TV画面越しにも、「いける!」という雰囲気が、ピッチにいる選手から感じられたね。

でも、ロスタイムに、遠藤の信じられないようなボールロストを起点に、
大黒へボールが渡る。

大黒は、敵ながら、「上手い!」と言ってしまいたくなる、
絶妙な切り返しを見せて、シュート。

これを藤ヶ谷がキャッチできるわけも無く、こぼれたボールを斎藤学に詰められて、
半分手中に収めていた勝ち点1をあっさりと手放してしまった。

まあ、藤ヶ谷はこれが通常運行やからいいとして、
チームの大黒柱の遠藤がこんなプレーをしてたらアカン。

このシーン以外にも、不用意なパスミスでボールを奪われるシーンが散見されたし、
不必要なスライディングタックルを敢行して、ファウルを犯して、
ゴール前でFKを与えた事もあったし、全体的にパフォーマンスが良くなかった。

ガンバの浮上の為には、背番号7の活躍が不可欠なんやから、
こんなプレーをするのは、今季、この試合が最後にしてもらいたいね。



鳥栖戦、浦和戦、マリノス戦…かつては万博劇場と言われて、
ガンバサポーターを歓喜させていたロスタイムの劇的ゴールも、
相手サポーターを喜ばせるものに姿を変えてしまった。

次節はアウェイで神戸戦。

高木、橋本、そして西野監督と、かつて一緒に白星を重ねてきた仲間と、
今度は敵として戦うことで、かつてのガンバの姿を思い出して欲しいなと思う。



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2012年7月11日

「詰めが甘い」って、こういう事を言うんだな



日本11ニュージーランド


あれだけ一方的に試合を進めながら、1-0という結果は物足りないよな…って、
書こうと思ってたら、ロスタイムに失点して引き分けてやんの。

直接の戦犯は村松って事になるんやろうけど、
そこに至るまで、決定的なチャンスを何度も決め切れなかったり、
失点に繋がるようなミスをカード覚悟で止めたりしてたのが蓄積されて、
最後に膿として出たような感じになってしまったね。



日本代表のスタメンは、予選の時からお馴染みの4-2-3-1。

トゥーロン国際で露呈した守備の脆さを改善するためか、
オーバーエージで招集した3人は後ろの選手やけど、
守備が悪いから3人とも後ろの選手っていうのは、ちょっと短絡的すぎる気がする。

出場機会があるかすらわからない、
第2GKにわざわざオーバーエージを使う必要があったのかと思うしね。

U-23の試合の度に毎回指摘してるけど、
この世代には、攻撃のリズムを変えられるような司令塔タイプの選手がいないから、
どうしても攻撃が一本調子になってしまう。

ここをオーバーエージで補えるのが理想やったんやけど、
それに当てはまる人材なんて、遠藤ぐらいしかおらんからな。

遠藤本人は行きたがってたけど、
今のガンバの状況で遠藤をオリンピック代表に貸し出すのは厳しすぎるから、
U-23の攻撃が単調でも、文句を言わずに応援するしか無いね。



そんな日本の中で、良かったなと思うのは左SBを務めていた徳永かな。

予選でこのポジションを務めていたのは比嘉やったけど、
正直、あのパフォーマンスでは厳しいところがあったので、
この試合で徳永が左SBに入った事で、左サイドが蘇った感があったね。

この試合の唯一の得点だった杉本のゴールも、
徳永のシュートのこぼれ球を詰めたものやったしね。

今季のFC東京では、今野がガンバに移籍した関係でCBを務めているし、
昨季までのSBでも、どっちかというといぶし銀タイプっていうイメージやから、
積極的に前線に駆け上がって決定機に絡む徳永の姿は、新鮮に映ったわ。

おそらく本大会では、左SBは酒井高徳が務めることになって、
徳永は山口蛍の代わりにボランチで起用されると思うけど、
この日、左サイドを蘇らせたように、ボランチでも良いプレーを見せて欲しいと思うね。



こんな結果を見せられた後やと、本大会に向けてネガティヴな言葉しか出て来ないけど、
南アフリカW杯前の日本代表もこんな感じやったしね。

W杯の時の日本代表は、
本大会前のコートジボワールとの親善試合できっかけを掴んだから、
U-23も本大会前に予定されている、ベラルーシやメキシコとの親善試合で、
何かきっかけを掴んで欲しいね。

それが無理やったら、今日、大津が外しまくった決定機は、
本大会で宇佐美が決めまくってくれると、
ガンバサポ的に都合の良い妄想でもしときましょう。



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2012年7月8日

敵はFC東京なのか、自分のチームの守備陣なのか



味スタ行ってきました。



ガンバ大阪23FC東京


ガンバが味スタでのFC東京戦に勝てないこと自体は、
別に珍しいことでもなんでもない。

ガンバが優勝争いをしていた頃だって、
このスタジアムから笑って帰った記憶なんて無いしね。

ただ、これまでなら、「やっぱり味スタは鬼門だなぁ」って、
苦笑しながら、負け試合を振り返る人が多かったけど、
試合後、ゴール裏や、帰宅の道中でも、
「鬼門」と言う言葉は一度も聞こえてこなかった。

この試合で負けたのは、味スタやFC東京との相性云々は関係無く、
ただガンバが弱いからっていう認識で、皆が一致していたからなんやろうな。



この試合のスタメンは、固執していた遠藤のトップ下をやめ、
阿部と佐藤の2トップを採用し、
ケガの中澤の代わりに、CBに金正也が入るという布陣。

序盤戦はほとんどいなかったケガ人が、
ここにきて、木村やパウリーニョ、中澤と続出しているのを見ると、
夏季キャンプの悪い方の側面が出てるんじゃないかと、勘繰ってしまう。

ただ、中澤は、ここまでCBで不動のレギュラーだったとはいえ、
安定感のあるプレーをしていたとは言い難かった。

それだけに、中澤の離脱は、今野のベストパートナーを探すことができる機会やと、
前向きに捉えてたんやけど、そんな金正也への期待は、
前半3分であっけなく打ち砕かれてしまった。

右サイドで武井があっさりかわされ、
カバーに入った金正也もクリアしきれず、もう一度ボールを拾われると、
棒立ちの藤ヶ谷の股の下を抜かれ、先制点を献上。

もはや形式美と言えるほどのザル守備を披露してしまった。



さらに、この失点に絡んでしまった事で動揺したのか、
金正也は、ここからビルドアップでミスを連発。

ボールを持つ度に、FC東京のサポーターからブーイングされていた今野よりも、
神経質になっていたように見えたね。

今野も、金正也を落ち着かせようと、
試合中に右CBと左CBを入れ替えたりしてたけど、
あの失点は金正也1人のミスじゃないから、
そこまで気にする必要も無いと思うけどな。

敢えて言うなら、前半17分に、30mぐらいある位置から、
あれだけ大きなモーションのシュートを真正面に打たれといて、
ボールに触れもしないGKの方が問題やと、俺は思っているから。

1失点目と3失点目も、GKの対応次第では防げた失点やし、
ガンバのゴールマウスに背番号1がいると不信感しか沸かない。

次節のマリノス戦では、武田の起用…もしくは田尻でもサポ的にはOKやわ。



後半、同点を目指して猛攻を仕掛けたガンバやったけど、
結局、同点ゴールは奪えずに試合終了。

勝ち越しじゃなくて、同点を目指して猛攻を仕掛けてるっていうあたりが、
なんとも虚しくなりますな。

とは言え、攻撃陣は、ラッキーなPK獲得もあったものの、
2点取ったから及第点やと思う。

となると、怒りの矛先は守備陣…って事になるんやけど、
今季のガンバは、攻撃を意識すると守備が崩壊し、
守備を意識すると、点が取れなくなるって言う、
完全な、弱いチームのスパイラルに陥ってるからなぁ。

終盤、星原の裏への動きが効いてるように感じたし、
レアンドロが入って、スピードを活かしたカウンターを上手く使えるようになると、
また変わってくるんやろうか。


これでガンバは2012年シーズンの前半戦を、
3勝4分け10敗、勝ち点13の17位という結果で終えました。

なんか、データ上で行くと、
11チーム中10チームが、J2降格しているんだとか。

次節のマリノス戦、ホームで勝ち点3を獲得して、
そんなネガティヴなデータを覆せるように頑張って欲しいね。



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2012年7月2日

無敵艦隊に死角無し



ユーロ2012は、全試合を見たわけではなかったけど、
決勝までの試合で一番面白かったのが、グループCの初戦のスペイン対イタリア。

ユーロ2008、南アフリカW杯を制し、黄金時代を謳歌するスペインに対し、
スペイン対策として3バックを採用して、スペインのパスワークを封じながら、
脱カテナチオを掲げたパスサッカーで、カシージャスの守るゴールへ迫るという展開は、
すごく見応えがあって面白かった。

特に、イタリアの1点目のディ・ナターレのゴールに繋がった、
ピルロのスルーパスなんて、鳥肌モノやったしね。

そして、決勝戦でもう一度実現する事となったこのカード。

また、グループリーグの時のような、白熱した試合が見れるのかと期待してたら、
予想外…というか、衝撃的な試合になったね。


スペイン40イタリア


キックオフの直後こそ、イタリアの出足が良いなと感じたけど、
徐々にスペインのマイボールの時間が増えて、試合の主導権はスペインへ。

そうこうしているうちに、スペインの前線からのチェックに手を焼いた、
イタリアDF陣がビルドアップでミスを連発。

慌てふためくイタリアDF陣を尻目に、前半14分、
イニエスタのスルーパスに抜け出したセスクが中に折り返したところに、
シルバが頭で合わせ、イタリアが何もしてない間にスペインが先制。

ゴールを決めたシルバも素晴らしかったけど、
DFラインの裏へ出たイニエスタのスルーパスに、トップスピードで走り込みながら、
シルバの頭を目掛けたクロスをピンポイントで送った、
セスクの超絶的なテクニックの高さに身震いしたわ。



その直後にイタリアの左SBのキエッリーニが負傷交代するアクシデントはあったけど、
スペインは1点リードしている余裕からか、無理に前に出て行こうとはせず、
じっくりと相手の出方を窺いながら、戦っている感じやったね。

そんな落ち着いた試合展開の中、稲光のように縦パスが繋がった前半41分。

シャビのスルーパスに抜け出した、左SBのジョルディ・アルバが、
ゴール左隅に蹴り込んで、前半でスペインが2点リードを奪ったね。

それにしても、長年、スペイン代表の左SBと言えばカプテビラが務めてて、
代役不在と言われてきたのに、このアルバという選手は、
それを補って余りあるパフォーマンスを見せているね。

カプテビラと比べると、ビルドアップ面で弱いかなという気はするけど、
使われてナンボと言わんばかりに、
オーバーラップした時の怖さは十分に持ってる選手やわ。

来シーズンはバルサでプレーするみたいやし、
世界最高のサッカーをするクラブで、どこまで化けるか楽しみやわ。



2点ビハインドでハーフタイムを迎えたイタリアは、
後半頭からカッサーノに替えて、ディ・ナターレを投入。

さらに後半12分にはモントリーヴォに替えて、モッタを投入してきたね。

でも、正直、プランデッリのこの采配は腑に落ちない。

いくらディ・ナターレがグループリーグのスペイン戦でゴールを決めていようが、
ピルロを前で使いたいが為に、フィルター役のモッタを投入しようが、
2点ビハインドの状況で攻撃に変化を付けられる2人を下げるなんて、愚策としか思えない。

おまけにモッタなんて3枚目のカードとして投入されて、負傷したもんやから、
イタリアは10人でスペイン相手に2点を追うという、
ミッションインポッシブルに挑まなければいけなくなったしね。

カッサーノとモントリーヴォを下げるにしても、
ディアマンティやジョビンコあたりの選択肢は無かったのかなぁと思うわ。



10人になったイタリアは、自陣からボールを出すのもやっとという状態に。

この日のイタリアは、終始DFラインからの組み立てが上手くいってなかったから、
前半の早々に、デ・ロッシをDFラインに下げて、
3バックにしても良かったんとちゃうかなと思ったけどね。

このへんも、プランデッリの采配はどうなん?って思ってしまうところやわ。

そんな踏んだり蹴ったりのイタリアに引導を渡したのは、
セスクに代わってピッチに入った、フェルナンド・トーレス。

後半39分にスルーパスに抜け出して3点目のゴールを奪ってみせると、
後半43分には、こちらも途中出場のマタのゴールをアシストして、
スペインのゴールショーを華々しく締め括ってくれたね。



前回のユーロの決勝は、スペインが黄金時代への扉をこじ開けたって感じやったけど、
今回のユーロの決勝は、スペインが現在世界最強だっていうのを、
改めて世界中にアピールする場になったね。

いつも一緒に練習しているクラブチームとは違って、
たまにしか集まって練習できない代表チームで、
ここまでの完成度の高いチームを作れるなんて、信じられへんわ。

そして、これだけのテクニックを持っている選手を揃えながら、
監督を務めているのが、超現実主義のデル・ボスケやから、
スペインの黄金時代はまだまだ続きそうな気がするね。

そんなスペインを止める国が現れるのかどうかっていうところに注目しながら、
今後の世界のサッカーを見ていきたいなと思うわ。













2012年7月1日

酒井の送別試合に盛大に花を添えてしまった



ガンバ大阪26柏レイソル


札幌相手に4-0と大勝し、天敵名古屋相手に善戦の末のドローとくれば、
上り調子の柏相手にだって勝機はあるんじゃないかと思うやん?

そこでこんな試合を見せられたら、応援する気も失せるわ。

そういや、4月に万博で川崎、清水に勝利した後、
意気揚々と乗り込んだアウェイで、鹿島に5-0でフルボッコされた事もあったし、
今年のガンバに変な期待はしない方がいいのかね。



この日のスタメンも、上手くいった試しの無い、遠藤をトップ下に置く4-2-3-1。

「遠藤がトップ下に入ると、ボランチからいい縦パスが入らないんよな」って、
最近よく垂れている講釈を述べる前にボロが出たのは、右SBの内田。

ゴールライン際のボールを、見送るのかクリアするのか迷った挙句、
ラインを割る直前でボールを残し、前に蹴りだすという意味不明な応対を実施。

このボールを、柏の選手が頭で内田と中澤の間に送り、
2人がお見合いしている間に、澤に抜け出され、あっけなく先制点を献上。

その直後にも、レアンドロのシュートのこぼれ球に、
詰めようとしている澤の動きに、内田が全く気付けず、
前半10分も経たないうちに2失点目。

これで内田の心は折れてしまったのか、
ここからの消極的なプレーの数々には、目も当てられなかったね。

なんか、試合に出始めた頃の下平もこんな感じやったなって、
ちょっと懐かしくなったわ。

その後、レアンドロのパスに抜け出した工藤にも決められて、
前半で3失点を喫し、ガンバが何もしない間に、ほとんど試合を決められてしまった。

っていうか、2失点目と3失点目は、藤ヶ谷はなんとかならんかったんか?



ところが、3失点目を喫したところで、ようやく目が覚めたのか、
ガンバが反撃を開始。

二川が右サイドで粘って上げたクロスを、遠藤が珍しくヘディングで決めて2点差。

さらに前半ロスタイムには、倉田のシュートのこぼれ球を佐藤が詰めて、
1点差としたところでハーフタイムに入ったから、
これは後半に期待できるんじゃないかって思ったね。

その期待に応えるかのように、後半の序盤はガンバのペースで試合が進む。

この調子で行けば同点に追いつけるんじゃないかと意気上がるガンバサポに、
冷や水をぶっかけたのは、レアンドロの見事なボレーシュートやった。

そこに、後半から入ったパウリーニョが負傷交代するというアクシデントも重なり、
反撃ムードは一気に沈静化してしまったね。



結局、この後さらに2失点を重ね、終わってみれば2-6のボロ負けで、
札幌で得た得失点差+4を、一気に使い果たしてしまった。

次節は鬼門の味スタでのFC東京戦やから、
こんな試合をやっているようでは、勝機はゼロに近いと思うわ。

GKは藤ヶ谷から武田、右SBはスタートから武井にして、
遠藤をボランチ、阿部を1.5列目でスタメン起用。

個人的な願望としては、とりあえず、これで行って欲しいね。



最後に酒井君へ。

ガンバサポ的には不本意やけど、送別試合をこんなに盛大に盛り上げたったんやから、
ドイツでちゃんと結果を残してくれよ。

俺は、ブラジルW杯で日本代表の右SBを務めているのは、
内田篤人じゃなくて酒井宏樹やと思ってるんやから。




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