2012年7月15日

いつの間にかガンバ大阪の為のものではなくなった万博劇場



ガンバ大阪12横浜F・マリノス


「攻撃的に戦うと大量失点し、守備的に戦うと点が取れない。」

今季のガンバの戦い方を言い表すとこんな感じやと思う。

ここ3試合、前半に大量失点していることを教訓に、
リスクを冒さない戦い方を選んだこの日のガンバは、後者やった。

ショートパスを中盤で引っ掛けて、カウンターを食らう事を恐れたガンバは、
奪ったボールを、早めに佐藤に当てるというアプローチで、
飯倉の守るゴールマウスに攻め込んだけど、
栗原・中澤という、新旧日本代表のCBコンビ相手に、
去年までJ2でプレーしていた佐藤では歯が立たないのは、
5月の日産での試合で立証済み。

前線に入れたボールも簡単に跳ね返されて、
狙っていた形で攻撃の起点がほとんど作れなかった。

対するマリノスも、そこまで攻撃陣が機能しているとは言えず、
前半は、どちらの流れでもない試合が淡々と続いてる感じやったね。



そんな試合の均衡を破ったのは、やはりセットプレー。

マリノス相手にセットプレーの守備を行う際は、
中澤、栗原、谷口と、空中戦に強いメンバーに目が行きがち。

そんなガンバの守備陣の意識の裏をかいて、
ペナルティエリアで上手くフリーになった富澤を、
名手・中村俊輔が見逃すはずも無く、中央で合わされて、
この日も先制点を献上。

おそらく武井は、ニアで遠藤が触ると思って、ジャンプしなかったんやろうけど、
最低でも競りに行くべきやったね。

それにしても、先制点を奪われるのが嫌やからこんな戦い方を選んだのに、
それでも先制点を奪われるなんて、もう何て言ったらいいのか…



1点ビハインドで迎えた後半。

まずは同点に追いつかなければいけないという状況で、
またしてもピッチから二川を追い出した松波。

冷遇もここまで来ると、松波は二川の事が嫌いなんじゃないかと、
邪推したくなるよね。

案の定、ガンバは攻めの形を見出せなくなり、マイボールになっても、
マリノスの守備ブロックの外をなぞるだけのボール回しに終始する始末。

このまま1-0で負けかなと思ってたら、
後半42分、明神がゴール前で粘って、左サイドに流したボールを、
交代出場のパウリーニョが個人技で持ち込んで、左足一閃。

土壇場で試合を振り出しに戻す事に成功したね。



マリノスはここ2試合、終盤での失点で、勝ち試合をドローに持ち込まれているから、
このゴールで、マリノスの選手に悪いイメージを与える事ができた。

ガンバとしては、これまでの試合で、追いかける展開の試合は何度もあったけど、
どうしても奪えずにいた同点ゴールを、この試合では奪う事ができた。

TV画面越しにも、「いける!」という雰囲気が、ピッチにいる選手から感じられたね。

でも、ロスタイムに、遠藤の信じられないようなボールロストを起点に、
大黒へボールが渡る。

大黒は、敵ながら、「上手い!」と言ってしまいたくなる、
絶妙な切り返しを見せて、シュート。

これを藤ヶ谷がキャッチできるわけも無く、こぼれたボールを斎藤学に詰められて、
半分手中に収めていた勝ち点1をあっさりと手放してしまった。

まあ、藤ヶ谷はこれが通常運行やからいいとして、
チームの大黒柱の遠藤がこんなプレーをしてたらアカン。

このシーン以外にも、不用意なパスミスでボールを奪われるシーンが散見されたし、
不必要なスライディングタックルを敢行して、ファウルを犯して、
ゴール前でFKを与えた事もあったし、全体的にパフォーマンスが良くなかった。

ガンバの浮上の為には、背番号7の活躍が不可欠なんやから、
こんなプレーをするのは、今季、この試合が最後にしてもらいたいね。



鳥栖戦、浦和戦、マリノス戦…かつては万博劇場と言われて、
ガンバサポーターを歓喜させていたロスタイムの劇的ゴールも、
相手サポーターを喜ばせるものに姿を変えてしまった。

次節はアウェイで神戸戦。

高木、橋本、そして西野監督と、かつて一緒に白星を重ねてきた仲間と、
今度は敵として戦うことで、かつてのガンバの姿を思い出して欲しいなと思う。



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