2012年7月27日

やはりジャイアントキリングはサッカーの醍醐味だ



日本10スペイン


FIFAランク1位。

現在のサッカーの潮流を作っていると言っても過言じゃないスペインとの対戦。

試合前は、負けても次の試合に繋がる試合ができればそれで良いと思ってたし、
もし勝ち点を1でも奪う事ができたら、十分合格点と考えていたのに、
まさか勝つとは思わなかった。

ニュージーランド戦、ベラルーシ戦、メキシコ戦の戦いぶりを見ても、
とてもスペインに勝つチームやとは思えなかったし、
五輪予選の時から、この世代の代表の試合を見続けてきた人ほど、
この結果に驚いているんじゃないだろうか。

こういうジャイアントキリングを見ると、アトランタ五輪でブラジルに勝利した、
“マイアミの奇跡”を連想するけど、マイアミでブラジルと試合した時は、
幾度も訪れるピンチを凌ぎきっての勝利やったから、“奇跡”と称された。

でも、この試合での日本は、スペインに1人退場者が出たとはいえ、
堂々と渡り合っての勝利やったから、“奇跡”と呼ぶには相応しくない。

「じゃあ、この歴史的勝利を何と呼べばいいねん」ってなるけど、
そこらへんのネーミングセンスは、優秀なジャーナリストさん達に期待しましょう。



あまり強そうに見えない水色のユニフォームを身に纏ったスペインに対し、
前線からの連動したプレスと、きっちりと守備ブロックを形成する守備を使い分け、
スペインに決定機をさほど作らせず、非常に上手く試合に入った印象の日本。

ただ、あまり強く見えないっていうのは、あながち間違ってなかったようで、
スペインと聞くと、赤いユニフォームを身に纏って、
先日行われたユーロを、他を寄せ付けない強さで制したチームを想像するけど、
この試合で日本が対戦しているのはU-23のスペイン。

A代表のように、中央突破を警戒されていても中央を崩し切るような連動性は見られず、
時折、オーバーエージのマタが個人技で権田の守るゴールを脅かすけど、
完璧に日本のディフェンスが崩されたっていうシーンは無かったね。

ユーロでブレイクした左SBのアルバも、
欲しいタイミングでボールが貰えないシーンが多くて、
イラついているように見えたしね。



対する日本は、永井、清武、東の3人のスピードを活かしたカウンターで、
何度かマンUの正守護神・デ・ヘアの守るゴールを脅かしていたね。

そんな日本の前線の中で、ボールがイマイチ足につかず、
攻撃の流れを止めているなと思っていたのが大津やったんやけど、
その大津がCKから値千金の先制ゴールを決めるんやから、サッカーは奥が深いわ。

さらに、前半終了間際には、裏に抜け出そうとした永井を、
ユニフォームを引っ張って倒したイニゴ・マルティネスが退場になって、
日本が数的優位に立つというオマケ付き。

一発レッドはちょっと厳しい判定かなと思ったけど、
日本としては、願ったり叶ったりの状況で、前半を折り返すことに成功したね。



1点リードで迎えた後半は、頭から大津に替えて斎藤学を投入。

後半に入っても、相変わらず試合の主導権はスペインが握ってはいたけど、
数的優位を活かして、カウンターで決定機を作る回数が前半に比べて増えたね。

このチームは、自分達が試合の主導権を握って攻撃をすると、
どうしても単調になってしまう傾向があるけど、
相手に主導権を渡して、カウンターを狙う戦い方は得意みたいね。

まあ、この戦い方って、関塚さんが指揮していた頃の川崎の十八番やから、
当然っちゃ当然なんやけども。

ただ、何度も訪れる決定機を、清武と永井が決め切れず。

さらには、交代で入ってきて、さっそくイエローを貰った斎藤が、
無暗にスライディングタックルを連発するもんやから、
下手したら数的優位をフイにして、最悪同点に追いつかれんじゃないかと、
ヒヤヒヤしながら試合を見てたわ。

でも、幸いそんな俺の心配は杞憂だったようで、
後半40分あたりから、上手い具合に時間を使って試合をクロージング。

スペイン相手に勝ち点3を獲得しました!!



なんか、スペインに勝ったおかげで、
次戦のモロッコ戦が俄然楽しみになってきたわけやけど、
この勝利で、日本は警戒の対象になったやろうから、
あまり浮かれずに、残りのグループリーグの2試合に臨んで欲しい。

まあ、試合後の扇原のインタビューを聞くと、
「この勝利は忘れて」みたいな事を言ってたから、
慢心みたいなものは無さそうやし、大丈夫やとは思うけどね。

なんか、今までのU-23とは違うチームを見ているようで違和感が凄いけど、
この調子でいけるところまで行って欲しいね。



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