2016年8月22日

この金メダルのためにリオ五輪があったと言っても言い過ぎじゃない



ブラジル11ドイツ
   PK(


W杯で最多の優勝回数を誇りながら、
五輪で金メダルを獲得したことが無いというのが、
サッカー王国・ブラジルの可愛げのある所でもあったんやけど
今夏、ブラジル国民の待ち望んだ五輪の金メダルが、
ついにブラジルサッカー協会のトロフィールームに飾られることになった。

その偉業の立役者となったのが、オーバーエージ枠で招集され、
エースとして、キャプテンとして、チームを牽引したネイマール。

先制点となったFKでのゴールや、
5人目のキッカーとしてPKを成功させる姿は、まさに千両役者のそれだった。

プレーヤーとして類稀なる才能を持ちながら、
生意気でいけ好かないイメージを持たれることもあるネイマールやけど、
自国開催の五輪で、至上命題である金メダルを勝ち取るという、
想像を絶するプレッシャーを伴うミッションを完遂できるメンタルは、
称賛の言葉以外は見当たらない。

ましてや、決勝の対戦相手は、
2年前の自国開催のW杯で辱めを受けたドイツ相手だったわけやしね。

思えば、今夏にフランスで開催されたEUROで、
代表チームにタイトルをもたらしたクリスティアーノ・ロナウドと、
今回の五輪でのネイマールの姿はどことなく重なるものがあるね。

この2人みたいなのを、そういう星の下に生まれてきたって言うんだろうな。



試合自体は、やはり夏場の連戦の最後ということもあってか、
お互いに疲労の色は隠せなくて、らしくないミスも多かったけど、
激しい球際の攻防からは、トーナメント戦決勝ならではの見応えがあったね。

その中で、ネイマールのFKで先制に成功したブラジルに対し、
ドイツは、ブラントとスヴェン・ベンダーのシュートが、
クロスバーに嫌われるなど、ややツキが無い印象だった。

後半に入ると、ドイツがマイヤーのゴールで試合を振り出しに戻すわけやけど、
マイヤーのプレーヤーとしての質の高さに感服すると同時に、
EUROに招集された選手たちを呼ばなくても、
これだけの選手たちを揃えられるドイツの選手層の厚さを思い知らされたね。

試合は90分で決着がつかず、延長戦に入ったけど、
お互いに足を攣る選手が続出していて、
どちらかが試合を決められるような状況ではなかったので、
PK戦までもつれ込んだのは必然の流れだったように思う。

ドイツは伝統的にPK戦に強いイメージがあったけど、
ドイツのGKのホルンは1本もストップできず、
逆に、途中出場のペーターセンのシュートが阻まれたため、
結果、ブラジルに軍配。

W杯での屈辱はW杯でしか晴らせないと思うので、
今回ドイツに勝ったからといって、
2年前にブラジルが味わった屈辱が晴れるわけではないんだろうけど、
ドイツ戦の勝利により、ブラジルに初の五輪の金メダルがもたらされたことで、
留飲を下げることにはなっただろうね。



4年後の五輪の開催地は東京。

前回大会の英国と言い、今回のブラジルと言い、
サッカーが盛んな土地柄ということもあり、
五輪のサッカー競技は大きな情熱とともに行われていたように思う。

4年後、日本は先の2か国に負けないぐらいの情熱で、
各国の若い選手たちを迎えることができるだろうか。

ホスト国としての面子を汚さないためにも、
微力ながら自分もその情熱の一端を担うことが出来ればと思います。















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